奥の細道吟行

8項

平成十一年九月一七日

追分け地蔵 今市

 秋うらら地蔵菩薩の香煙る
 風は秋地蔵の眼の静か

憾満ケ淵 日光

 化け地蔵数えず秋思深まりぬ
 花蜻蛉雑草雫零しけり
 沢音のくぐもり揺るる秋薊
 弘法梵字刻む岩壁肌寒き

裏見の滝 日光

 滝飛沫秋の山気を満喫す
 秋の滝不動明王雄叫す 
 肌寒や荒瀬こだます獣道
 ありがたや霧立つ宝珠地蔵掌に
 秋水を噴く岩壁に草揺れて
 山の橋擬宝珠の苔の冷やかに

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